ピクニックに退屈していた少女がタキシードを着たウサギに遭遇、思わず追いかけたら暗くて深い穴の中へすってんころりん、という有名な場面から始まる『不思議の国のアリス』。冒頭のウサギに始まり、帽子屋、チェシャー猫、ハートの女王など一風変わったキャラクターが次から次へと登場し、不条理でちょっとおかしな世界に読者もアリスと一緒に巻き込まれていく。1865年の刊行以来、約170か国で翻訳され、続編の『鏡の国のアリス』とともにアニメーションや映画、バレエの舞台にも描かれた本作。その魅力と影響を探る展覧会「特別展アリス‐へんてこりん、へんてこりんな世界‐」がこの夏、日本で開催される。